平成29年度 福岡新水巻病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について（厚生労働省）
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  3. 初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  7. その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

【定義】

年齢区分 0歳～ 10歳～ 20歳～ 30歳～ 40歳～ 50歳～ 60歳～ 70歳～ 80歳～ 90歳～
患者数 222 109 198 324 404 391 1013 1383 1778 874

当院は新生児（0歳）における周産期医療（妊娠や新生児等の出産に関連する医療）から、成人・高齢の方まで、幅広い医療の提供を行っています。また、高齢化社会に連動し60代以上の退院患者数が約7割を超えています。
併せて、近年ベッドタウンとして水巻町ならびに水巻町付近の人口が増加している影響により、年々退院患者数は増加しています。24時間365日、患者様のために地域に根差した医療を行っていきます。

診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

各診療科別に患者数の多い症例（DPC14桁分類）について、DPCコード・名称・患者数・当院の平均在院日数・全国の平均在院日数・転院率・平均年齢を集計し、併せて、当院で実際に使用しているクリティカルパスを載せています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

内科;循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 588 14.96 20.83 21.77% 85.78
050130xx99000x 心不全 175 16.74 17.71 13.71% 83.75 ○
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 92 2.51 3.03 4.35% 67.65
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 83 13.36 12.34 7.23% 82.31
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 40 10.23 13.51 7.5% 82.68
当院は、救急の受け入れを24時間365日対応しており、最も多いのは呼吸器疾患です。
中でも、誤嚥性肺炎が最も多く全体の約60％を占めています。
高齢の患者様が多く重症化しやすい疾患ですが、ADL低下を防ぐために早期よりリハビリを開始し、
早い段階での退院を目標に治療を行っております。
また、早期リハビリ介入により平均在院日数の短縮へとつながっています。
次いで、心不全や狭心症などの循環器疾患の入院も30％近くを占めております。
心臓のカテーテル検査での入院や、慢性的な心不全の増悪による入院となっております。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 42 8.05 7.87 7.14% 67.05
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄
(穿孔を伴わないもの)		 35 10.37 10.71 8.57% 70.37
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 25 12.04 10.61 16.0% 79.12
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 20 5.40 5.50 0.0% 63.25
060130xx99000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 17 6.82 7.39 17.65% 71.41
消化器内科では、大腸（結腸）憩室による加療の為の入院が26％いらっしゃいます。
高齢者での発症の場合は比較的入院期間も長く、必要に応じて転院されるケースもあります。
次に、消化管（胃・十二指腸）の潰瘍や胆石性胆管炎、出血性の胃炎・逆流性食道炎などの治療症例が多く、
緊急内視鏡での処置や外科との連携により、患者様の状態に応じたスムーズな医療の提供を行っております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 70 3.06 4.47 0.0% 66.51
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞(手術あり) 48 8.23 8.98 2.08% 68.44
060150xx03xxxx 虫垂炎 44 4.89 5.56 0.0% 43.39
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 35 6.80 7.40 0.0% 62.43
060210xx9700xx ヘルニアの記載のない腸閉塞(手術なし) 33 11.91 14.71 3.03% 73.7
近年、外科の入院では悪性腫瘍に対する化学療法のため入院される患者様が3割と増加しています。
次に、腸閉塞を発症しての入院症例も多く、手術実施あり/なし含めると3割近くにのぼります。
そのうち、手術実施症例では高齢の方が比較的多く、術後、転院される場合もあります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
070370xx97x0xx 骨粗鬆症による骨折
(手術あり)(上腕・前腕・大腿)		 223 17.63 22.63 67.71% 83.83
070370xx99xxxx 骨粗鬆症
(手術なし)		 87 8.61 22.44 90.80% 82.52
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 71 18.24 27.09 74.65% 83.58
160760xx97xx0x 前腕の骨折 46 7.24 5.21 6.52% 63.50
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷
(胸・腰髄損傷を含む。)		 36 7.31 19.94 86.11% 71.06
整形外科では、基礎疾患に骨粗鬆症がある高齢患者様の骨折での入院が67%と多く（そのうち手術加療：49%)、
次に外傷性の大腿骨骨折に対する観血的手術の為の入院が多くを占めております。
リハビリテーション科と連携し、術後早期離床・早期リハビリテーションの開始により自宅復帰を可能にし、
引き続きリハビリが必要な患者様には、近隣の病院をご紹介し、継続したリハビリを行っていただいております。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常
(既往帝王切開後妊娠、骨盤位等)		 54 8.30 9.75 5.56% 33.85
120170xx99x0xx 早産、切迫早産
(手術なし)		 45 21.78 20.41 0.0% 29.22
120260xx99xxxx 分娩の異常 34 6.26 4.75 0.0% 30.06
120170xx01x0xx 早産、切迫早産
(手術あり)		 20 28.30 31.42 0.0% 32.95
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常
(前期破水・胎児発育不全他)		 19 5.63 6.70 0.0% 34.16
産婦人科は妊娠等周産期の治療が大半を占めておりますが、その他婦人科系疾患の治療も行っております。
24時間365日対応しております。
帝王切開後妊娠の反復帝王切開の為の入院や、子宮筋腫との合併妊娠での帝王切開目的入院が3割と多く、
また、切迫早産では双胎妊娠の場合などで母体管理入院となり、2割以上が帝王切開にて出産となっています。
当院はNICU・GCUを併設している為、早く産まれた赤ちゃんの治療にも対応しています。
小児科 新生児内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重2500g以上)		 91 5.64 6.18 8.79% 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重1500g以上2500g未満)		 31 10.55 11.49 3.23% 0
140010x299x2xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重1500g以上2500g未満)(シナジス注施行)		 20 21.45 27.18 0.0% 0
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重2500g以上)(人工呼吸施行)		 14 8.43 11.50 0.0% 0
010310xx99x1xx 脳の障害(その他) 13 20.08 14.47 0.0% 8.46
小児科は、早産により小さく生まれた未熟性の強い赤ちゃんと仮死などの疾患を合併した赤ちゃんを中心とした治療を行っています。
その中でも、出生体重が2500g未満の赤ちゃんのうち、RSウイルス感染症の流行期（秋～冬）に退院する赤ちゃんは、RSウイルスの予防接種（シナジス注）を受けて退院します。
新生児集中治療室（NICU）・新生児治療回復室（GCU）にて集中的に治療・看護を行いながら、
お父さん・お母さんは24時間いつでも面会できる医療を提供しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
010060x2990401 脳梗塞
(脳卒中発症3日目以内かつJCS10未満、発症前Rankin Scale 0、1又は2)		 90 14.50 16.38 27.78% 71.81 ○
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫
(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)		 63 21.03 19.10 60.32% 71.97
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷
(外傷性慢性硬膜下血腫、急性硬膜下血腫等)(手術あり)		 57 11.74 9.68 22.81% 78.07
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷
(外傷性慢性硬膜下血腫、急性硬膜下血腫等)(手術なし)		 56 7.46 7.34 19.64% 73.50
010060x2990400 脳梗塞
(脳卒中発症3日目以内かつJCS10未満、発症前Rankin Scale 3、4又は5)		 34 17.88 20.20 55.88% 83.82
当院は救急の受入れを24時間365日対応しており、その特性上、脳梗塞を始めとする脳卒中の救急患者の受入れが多数あります。
脳神経外科では、脳梗塞や頭蓋内血腫、外傷性硬膜下血腫を多く治療しています。
脳神経外科の症例は、脳梗塞が全体の約4割を超えています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 22 5.95 5.80 0.0% 50.68
180060xx97xxxx その他の新生物 18 2.22 6.45 0.0% 66.94
070570xx010xxx 瘢痕拘縮 - - - - -
160200xx0200xx 顔面損傷（口腔、咽頭損傷を含む。) - - - - -
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 - - - - -
外来を含めた詳しい症例実績は、こちらをご参照ください。
泌尿器科（人工透析）
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 24 9.88 12.23 8.33% 80.54
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 19 8.58 12.34 5.26% 52.32
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 16 9.31 7.31 0.0% 71.44
11013xxx99xxxx 下部尿路疾患 12 9.92 9.44 8.33% 84.17
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 11 9.64 8.94 9.09% 71.18
泌尿器科では慢性腎不全の患者様や、急性腎炎や膿腎やなどの重症型感染症での入院が多く、
膀胱腫瘍での入院や、下部尿路結石などでの入院もいらっしゃいます。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用
パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症 22 9.86 11.73 4.55% 64.59
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - - - -
080030xxxxxxxx 疱疹(帯状疱疹を除く。)、その類症 - - - - -
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 - - - - -
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) - - - - -
膿皮症とは化膿性の皮膚病変です。
一般的にはブドウ球菌やレンサ球菌などに代表される化膿菌による皮膚感染症を指します。
入院症例の内訳は、蜂窩織炎や丹毒です。
他の疾患にて入院中に発生した皮膚疾患にも対応し、長期臥床により起こる褥瘡の悪化を防ぐため院内での連携をとっています。
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

さまざまな癌の中で、現在日本における、最も罹患数の多い５つの癌（胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌）について、初発の患者様においてはUICC 病期分類 第7版に基づき病期（ステージ）ごとに、再発の患者様においては患者数を集計をしました。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

【病期（ステージ分類）】
　TNM分類をもとに、癌の進行度と広がりの程度を一度にあらわすことが出来るように作られたものです。
　（T）…癌がどのくらいの大きさ・深さ・広がりになっているか。
　（N）…周辺のリンパ節にどれほど転移しているか。
　（M）…遠隔臓器への転移はあるか。
　癌の病期は、Ⅰ期～Ⅳ期の4段階あり、Ⅰ期は「早期癌」で、Ⅳ期は「進行癌」です。
　Ⅰ期とⅡ期の場合は治療により完治する確率が高いですが、Ⅲ期とⅣ期では治療により完治することは難しくなります。

初発 再発 病期分類
基準（※）		 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 12 - - 17 - - 1 7
大腸癌 - 20 48 185 - 19 1 7
乳癌 16 - 10 15 - 23 1 7
肺癌 - - - - - - 1 7
肝癌 - - - - - - 1 7
※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約

近年、当院近隣の病院やクリニックからの紹介、定期健診や集団検診等で癌が発見されることが多くなりました。
当院で診断のついた胃癌・大腸癌・乳癌においては早期治療を、肺癌においては当院は専門医がいないため初期治療は連携している病院等への紹介を行っております。
治療においては身体へ負担の少ない腹腔鏡による手術を積極的に行っており、早期退院も可能となりました。
また手術後やステージが進んでいる進行癌でも化学療法を行う患者様は多数いらっしゃいます。
なお、乳癌の診断・治療を行う外科医師に女性がいるもの当院の特徴です。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

成人（20歳以上）の肺炎患者様について、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しました。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

【重症度分類基準（A-DROPスコア）】    ※該当なし：軽症、1項目または2項目該当：中等症、3項目該当：重症、4項目または5項目該当：超重症

患者数 平均
在院日数		 平均年齢
軽症 56 9.0 53.09
中等症 184 13.22 78.59
重症 47 16.91 82.98
超重症 10 10.3 83.40
不明 - - -

　市中肺炎とは病院外で日常生活をしていた人に発症する肺胞（空気がたまるところ）の急性炎症です。
原因菌の多くは肺炎球菌、インフルエンザ桿菌で、インフルエンザ流行期ではウイルス性の肺炎も頻度が高くなります。
　早期に適切な治療を行うため、上記の重症度分類を用いて肺炎の重症度を分類し、外来診療・入院診療・集中治療室（ICU）管理のいずれかを決定します。
　成人市中肺炎の重症度分類では中等症の患者様が最多で、全体の約6割以上を占めています。
　重症度が高くなるにつれ、平均年齢も上がり、平均在院日数も長くなる傾向にあります。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

脳梗塞の病型別に、患者数・平均在院日数・平均年齢・転院率を集計しています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
I63$ 脳梗塞 3日以内 302 22.58 77.66 37.61%
その他 33 15.91 75.42 3.28%

　脳梗塞とは、脳の血管が細くなったり、脳血管に血栓（血のかたまり）がつまったり、また何らかの原因で脳の血のめぐりが正常の5分の1から10分の1くらいに低下し、脳組織が酸素欠乏や栄養不足に陥り、その状態がある程度の時間続いた結果、その部分の脳組織が障害を受け、壊死（えし）してしまったものをいいます。
　I63$（脳梗塞）は発症してから治療開始までの時間が最も重要となります。発症してすぐに救急車等にて病院を受診し、脳に血液を送るために直ちに治療を開始しなければなりません。早期に治療を開始しても麻痺等の後遺症が残ることが多く、長期間のリハビリが必要となるため、平均在院日数も必然的に長くなります。約38%の患者様が転院され、継続してリハビリを行っていらっしゃます。

診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

各診療科別に手術件数の多い症例について、Kコード・名称・患者数・平均術前日数・平均術後日数・転院率・平均年齢を集計し、併せて、当院で実際に使用しているクリティカルパスを載せています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

内科;循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K5491 経皮的冠動脈ｽﾃﾝﾄ留置術(急性心筋梗塞) 21 0.0 20.38 4.76% 69.43
K5972 ﾍﾟｰｽﾒｰｶｰ移植術(経静脈電極) 21 4.38 10.52 4.76% 82.90
K5493 経皮的冠動脈ｽﾃﾝﾄ留置術(その他) 20 2.05 6.45 5.0% 69.45
K654 内視鏡的消化管止血術 12 5.08 16.58 8.33% 80.83
K386 気管切開術 - - - - -
内科・循環器内科の手術で最も多いのは、虚血性心疾患（急性心筋梗塞や狭心症）に対する経皮的冠動脈ステント留置術です。
開胸手術をすることなく、主に足の付け根や腕の動脈からカテーテルを用いて行う手技です。
当院内科の手術の中では全体の半数以上を占めており、急性心筋梗塞や狭心症など、重篤な症例に対し緊急で血管内治療（カテーテルを用いた手術）を行い、早期復帰を目指し医療の提供を行っています。
また、房室ブロックや洞不全症候群に対するペースメーカー移植術（経静脈電極）も増加しています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K7211 内視鏡的大腸ﾎﾟﾘｰﾌﾟ･粘膜切除術(長径2cm未満) 90 0.01 1.01 0.0% 63.73
K654 内視鏡的消化管止血術 32 0.72 10.03 12.50% 71.25
K688 内視鏡的胆道ｽﾃﾝﾄ留置術 13 3.31 15.69 23.08% 80.77
K533 食道・胃静脈瘤硬化療法(内視鏡) 11 1.36 8.82 0.0% 62.64
K6532 内視鏡的胃､十二指腸ﾎﾟﾘｰﾌﾟ･粘膜切除術
(早期悪性腫瘍粘膜下層)		 - - - - -
消化器内科は、小腸及び大腸の良性疾患に対する内視鏡的ポリープ切除術が全体の6割以上を占めています。
次いで、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などに対する内視鏡的消化管止血術が多く施行されています。
胆嚢疾患に対して内視鏡的胆道ステント留置術等も件数が近年増加傾向にあります。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 70 1.07 4.99 1.43% 59.67 ○
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術
(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)		 44 0.36 3.52 0.0% 43.39
K6335 鼠径ﾍﾙﾆｱ手術 25 0.96 3.36 0.0% 68.56 ○
K714 腸管癒着症手術 20 1.70 11.10 10.0% 76.35
K7193 結腸切除術
(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術)		 20 8.60 14.35 10.0% 76.30
外科で最も多い手術は腹腔鏡下胆嚢摘出術で、手術全体の約4割となっております 。
腹腔鏡を用いた手術症例が近年増加しています。
絞扼性イレウスや大腸捻転による腸管の手術や、大腸（結腸）の悪性腫瘍に対する手術も実施しております。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 205 2.26 14.99 65.85% 83.59 ○
K0462 骨折観血的手術(前腕) 97 1.96 9.09 21.65% 68.70
K0811 人工骨頭挿入術(股) 78 3.05 16.60 84.62% 83.68
K0731 関節内骨折観血的手術(股) 57 2.07 15.32 57.89% 75.12
K0463 骨折観血的手術(足) 43 2.19 10.77 39.53% 60.60
整形外科で多い手術は、大腿骨の骨折観血的手術で全体の4割以上です。
次に前腕の骨折観血的手術と続き四肢の骨折手術が多数実施されています。
高齢化社会に伴い、骨粗鬆症の患者様も増加していることより、寝たきりにならないよう、術後早期よりリハビリを開始し、必要に応じて近隣のリハビリ可能な病院へ転院・リハビリの継続をしていただいています。
また、肩関節の腱板断裂による関節鏡の手術や、人工関節置換術（肩・股・膝）も多く実施されています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 55 7.65 6.02 5.45% 32.44 ○
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 32 0.53 6.38 3.12% 32.84
K8721 子宮筋腫摘出(核出)術(腹式) 17 4.18 7.24 0.0% 35.41
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 15 0.07 0.13 0.0% 34.27
K8962 会陰(腟壁)裂創縫合術(分娩時)(肛門に及ぶ) 10 0.60 4.20 0.0% 32.0
産婦人科では、お産による選択（予定）および緊急帝王切開術が最も多い手術です。
選択・緊急帝王切開術を合わせると、当院産婦人科手術の約7割にのぼります。
母体や胎児の状態を一番に考え、より安心・安全なお産を提供していきます。
子宮筋腫などの婦人科疾患に対する手術も実施しております。
小児科;新生児内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - - -
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) - - - - -
K1742 水頭症手術(シャント手術) - - - - -
K5622 動脈管開存症手術(動脈管開存閉鎖術(直視下)) - - - - -
小児科は新生児集中治療室（NICU）と新生児治療回復室（GCU）病棟のみです。
妊娠期間の短縮によって低出生体重で出生した赤ちゃんに対する、新生児仮死の蘇生術が多数を占めています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 55 0.93 11.67 29.09% 79.05 ○
K178-4 経皮的脳血栓回収術 48 1.0 26.19 56.25% 80.63
K1771 脳動脈瘤頸部ｸﾘｯﾋﾟﾝｸﾞ(1箇所) 33 1.15 31.48 27.27% 63.70
K609-2 経皮的頸動脈ｽﾃﾝﾄ留置術 19 8.53 11.37 15.79% 74.74
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 16 7.75 44.19 87.50% 71.0
脳神経外科では慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術が最も多く全体の約30％を占めています。
慢性硬膜下血腫は、紹介や救急で多く来院されており、局所麻酔での手術でもあり、主に入院当日あるいは翌日に手術が行われています。
超急性期脳梗塞に対して行う血行再建術である経皮的脳血栓回収術などの血管内治療は適応を迅速に判断し積極的に施行しています。
糖尿病や高血圧、高コレステロール血症などの成人病による頚動脈狭窄症に対する頚動脈ステント留置術も、当院で行っている血管内治療です。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K0301 四肢･躯幹軟部腫瘍摘出術(上腕) 16 0.69 4.38 0.0% 57.13
K0302 四肢･躯幹軟部腫瘍摘出術(足) - - - - -
K0062 皮膚､皮下腫瘍摘出術
(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満)		 - - - - -
K0053 皮膚､皮下腫瘍摘出術
(露出部)(長径4cm以上)		 - - - - -
K0151 皮弁作成術､移動術､切断術､遷延皮弁術
(25cm2未満)		 - - - - -
外来を含めた詳しい症例実績は、こちらをご参照ください。
泌尿器科（人工透析）
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用
パス
K783-2 経尿道的尿管ｽﾃﾝﾄ留置術 29 0.93 7.07 17.24% 78.28
K8036ﾛ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 18 1.50 6.33 0.0% 71.83 ○
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) - - - - -
K775 経皮的腎(腎盂)瘻造設術 - - - - -
K800-2 経尿道的電気凝固術 - - - - -
泌尿器科では尿路結石や膿腎症が多く、経尿道的尿管ステント留置術施行が泌尿器科手術の半数近くを占めております。
次に、膀胱悪性腫瘍に対する経尿道的膀胱悪性腫瘍手術（TUR-Bt）が3割近くと多く施行されています。
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード

この表に示す4つのDPCコードは、医療の質の改善に役立てるため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとしています。
また、アップコーディングなど不適切なコーディングとみなされる確率が高いものです。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 20 0.30%
異なる 21 0.31%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 26 0.39%
異なる - -
n=6,535

　播種性血管内凝固症候群や敗血症は、重症な症例を治療する急性期医療機関ではごく自然に治療している疾患です。
これら4つのDPCコードが全くないとすれば、重要な症例を治療している急性期医療機関としては不自然であり、多すぎることもまた治療過程で問題があると考えられます。
　入院時は別の疾患であったり、患者様の持病が悪化し、播種性血管内凝固症候群や敗血症などを引き起こすこともあります。
これにより、元々の病気の治療よりも播種性血管内凝固症候群や敗血症等の治療に時間を要する（医療費が多くかかった病気＝医療資源を最も投入した傷病名）こととなり、「入院契機と異なる」現象が起きます。当院においては、腎炎や腎不全・結腸穿孔（穴があく）・肺炎等によって敗血症を発症する患者様が多く見られます。

　手術・処置等の合併症は、手術・処置・検査等に伴う出血であったり創部の感染（＝術後創部感染症、後出血、術後腹腔内・腹壁膿瘍、穿孔など）、術後の転倒等による再手術（＝人工関節脱臼、鋼線の突出、関節プロステーシスの破損）、骨折手術時に挿入した器具のゆるみなど、さまざまな要因があり発生しています。

更新履歴
2018/9/25
病院情報の公表