令和元年度 福岡新水巻病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

【定義】

年齢区分 0歳~ 10歳~ 20歳~ 30歳~ 40歳~ 50歳~ 60歳~ 70歳~ 80歳~ 90歳~
患者数 171 114 160 231 348 484 963 1418 1894 961

当院は新生児(0歳)における周産期医療(妊娠や新生児等の出産に関連する医療)から、成人・高齢の方まで、 幅広い医療の提供を行っていきます。また、高齢化社会に連動して60代以降の退院患者数が約7割を超えています。
前年度より、10歳以上(各年齢階級)すべてが増加傾向となっています。
24時間365日、患者様のために地域に根差した医療を行っていきます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

各診療科別に患者数の多い症例(DPC14桁分類)について、DPCコード・名称・患者数・当院の平均在院日数・全国の平均在院日数・転院率・平均年齢を集計し、併せて、当院で使用しているクリティカルパスをホームページ用に加工したものを載せています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

内科;循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 621 17.97 20.84 23.90% 85.63
050130xx99000x 心不全 202 16.68 17.71 15.74% 85.05
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 162 12.99 12.58 11.25% 86.84
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 80 2.38 3.01 0.00% 70.28
030400xx99xxxx 前庭機能障害 62 4.29 5.01 0.00% 70.16
当院は、救急の受入れを24時間365日対応しており、最も多い呼吸器系の疾患が全体の約40%を占めています。
内科・循環器内科は高齢の患者様が多く重症化しやすい疾患ですが、ADL低下を防ぐために早期よりリハビリを開始し、 早い段階での退院を目標に治療を行っております。
また早期リハビリ介入により平均在院日数の短縮へとつながっています。
次いで、心不全や狭心症などの循環器疾患の入院があり、慢性的な心不全の増悪による入院や心臓のカテーテル検査での入院が多く挙げられます。
さまざまな感染症疾患に対応すべき、他の診療科との連携と取りながら対応をしています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 91 2.12 2.63 0.00% 64.40
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 32 8.28 7.65 0.00% 66.97
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄
(穿孔を伴わないもの)
27 10.26 10.49 22.22% 73.70
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 27 8.04 8.86 0.00% 71.67
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 19 5.26 5.39 0.00% 48.11
消化器内科では大腸のポリープが最も多く、加療の為の入院が約24%を占めており、疾患に対して行う内視鏡手術は、消化器科の中で一番多い手術です。
次に、結腸の憩室や腸炎の疾患が多く、潰瘍等による出血に対しはて内視鏡的止血術や血管塞栓術を行っています。(緊急の場合にも対応しています。)
また高齢での発症の場合は比較的入院期間も長く、必要に応じて転院するケースもあります。
早期発見・早期治療を目指し、外科との連携により、患者様の状態に応じたスムーズな医療の提供を行っております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 55 7.73 8.89 1.82% 73.35
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 38 7.24 7.13 0.00% 62.50
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 34 3.24 4.36 0.00% 60.91
060035xx99x70x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 32 3.72 4.74 0.00% 65.38
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 32 5.38 6.37 0.00% 60.94
外科は腸閉塞での入院が最も多く、また悪性腫瘍に対する化学療法のために入院される患者様は、外科の全症例数の約2割となります。
当院では腹腔鏡下で行う手術があり、開腹手術に比べ、傷は小さく、また回復が早いため早期の社会復帰が可能となり、併せて平均在院日数短縮にも繋がっています。
当院で手術された方でも疾患によっては、術後フォローを地域の病院(診療所)へお願いし、医療の連携に努めています。
また、悪性腫瘍に対しては手術・化学療法から緩和ケアまで、一人一人の患者様に寄り添い主治医が治療に対応してます。
24時間365日、安心して治療に専念できる体制を整えております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
070370xx97xxxx 脊椎骨粗鬆症(手術あり) 258 17.80 23.71 69.38% 83.42
070370xx99xxxx 脊椎骨粗鬆症(手術なし) 105 8.66 20.74 78.10% 82.07
160760xx97xxxx 前腕の骨折 62 6.58 5.54 3.23% 60.85
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷
(胸・腰髄損傷を含む。)
40 8.68 19.40 75.00% 76.25
160980xx99x0xx 骨盤損傷 40 9.20 19.59 65.00% 75.60
整形外科では、基礎疾患に骨粗鬆症がある高齢患者様の入院が整形外科の全症例数の約3割を占めています。
次に外傷性の疾患が多く、上腕や前腕・大腿骨骨折に対する観血的手術を行い、緊急手術にも迅速に対応しています。
リハビリテーション科と連携し、早期自立を目標にしています。早期リハビリテーションの開始・術後の早期離床により自宅復帰を可能にし、
また引き続きリハビリが必要な患者様には、近隣の病院をご紹介の上、継続してリハビリを行っていただいております。
その他、患者様の希望に沿った治療の提供を行っています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 35 7.66 9.66 11.43% 32.71
120260xx99xxxx 分娩の異常(手術なし) 21 5.38 4.75 9.52% 32.52
120170xx99x0xx 早産、切迫早産(手術なし) 11 14.36 19.06 0.00% 27.64
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 10 7.50 9.71 0.00% 44.40
120260xx01xxxx 分娩の異常(手術あり) - - - - -
産婦人科は24時間365日対応しており、妊娠等の周産期治療が大半を占めていますが、その他婦人科系疾患の治療も行っています。
帝王切開後妊娠の反復帝王切開や妊娠・出産時に合併する疾患(早産や陣痛が弱く出産が困難)等での入院は約74%と多く、 当院には様々な診療科があるため、ハイリスクな妊婦さんの治療を可能としています。
また通常の出産も行っています。
産科病棟では、妊婦さんの出産前後の経過観察や、赤ちゃんとの関わり方を含めた指導を行っています。
小児科 新生児内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重2500g以上)
(手術なし・処置なし)
85 5.67 6.17 4.71% 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重1500g以上2500g未満)
20 16.30 11.16 5.00% 0
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害
(出生時体重2500g以上)
(手術なし・処置あり)
- - - - -
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) - - - - -
170040xxxxxxxx 気分[感情]障害 - - - - -
小児科は、早産により小さく生まれた未熟性の強い赤ちゃんと仮死などの疾患を合併した赤ちゃんをを中心とした治療を行っています。
その中でも、出生体重が2500g未満の赤ちゃんのうち、RSウイルス感染症の流行期(秋~冬)に退院する赤ちゃんには、RSウイルス感染予防として予防接種(シナジス注)を受けて退院します。
出生後の成長状態はさまざまです。よって一人一人に寄り添った診療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
010060x2990401 脳梗塞
(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
88 14.41 16.13 25.00% 71.05
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術あり) 76 12.99 9.67 18.42% 77.63
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫
(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)
66 19.80 18.81 57.58% 70.35
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし) 43 9.35 7.34 13.95% 73.49
010230xx99x00x てんかん 41 10.05 7.10 4.88% 65.88
当院は救急の受入れを24時間365日対応していることもあり、脳梗塞を始めとする脳卒中の救急患者の受入れが多数あります。
脳神経外科では、脳梗塞や頭蓋内血腫、外傷性硬膜下血腫を多く治療しており、脳梗塞に関しては脳神経外科の全症例のうち約4割を占めています。
早期離床を目標にリハビリ介入し、ADLの低下を防ぐことにより、早期退院及びリハビリ施設(介護施設を含む)への転院を可能としています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
180060xx97xxxx その他の新生物 11 3.55 6.39 0.00% 34.91
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) - - - - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) - - - - -
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) - - - - -
100100xx97x0xx 糖尿病足病変 - - - - -
外来を含めた詳しい症例実績は、こちらをご参照ください。
泌尿器科(人工透析)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 27 3.33 2.49 3.70% 74.11
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 20 6.00 7.07 0.00% 77.95
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 15 4.47 7.38 46.67% 85.00
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 - - - - -
110420xx02xx0x 水腎症等 - - - - -
泌尿器科は、前立腺癌の検査を行う患者様が多くいらっしゃいます。
最近は、膀胱がんの患者数が増加傾向となっています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 15 11.33 12.55 13.33% 78.80
080250xx99x1xx 褥瘡潰瘍 - - - - -
080080xxxxxxxx 痒疹、蕁麻疹 - - - - -
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 - - - - -
100100xx99x0xx 糖尿病足病変 - - - - -
膿皮症とは化膿性の皮膚の病変です。
一般的にはブドウ球菌やレンサ球菌などに代表される化膿菌による皮膚感染症を指します。
入院症例の内訳は、蜂窩織炎や丹毒です。
他の疾患にて入院中に発生した皮膚疾患にも対応し、長期臥床により起こる褥瘡の悪化を防ぐため院内での連携をとっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

さまざまな癌の中で、現在日本における、最も罹患数の多い5つの癌(胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌)について、初発の患者様においてはUICC 病期分類 及び癌取扱い規約に基づき病期(ステージ)ごとに、再発の患者様においては患者数を集計をしました。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

【病期(ステージ分類)】
 TNM分類をもとに、癌の進行度と広がりの程度を一度にあらわすことが出来るように作られたものです。
 (T)…癌がどのくらいの大きさ・深さ・広がりになっているか。
 (N)…周辺のリンパ節にどれほど転移しているか。
 (M)…遠隔臓器への転移はあるか。
 癌の病期は、Ⅰ期~Ⅳ期の4段階あり、Ⅰ期は「早期癌」で、Ⅳ期は「進行癌」です。
 Ⅰ期とⅡ期の場合は治療により完治する確率が高いですが、Ⅲ期とⅣ期では治療により完治することは難しくなります。

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 8
大腸癌 - 28 28 147 19 - 2 8,9
乳癌 - - - - - - 1 7,8
肺癌 - - - - - - 1 7,8
肝癌 - - - - - - 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

近年、当院近隣の病院やクリニックからの紹介、定期健診や集団検診等で癌が発見されることが多くなりました。
当院で診断のついた胃癌・大腸癌・乳癌・肝癌においては早期治療を、肺癌においては当院は専門医がいないため初期治療は連携している病院等への紹介を行っています。
治療においては身体へ負担の少ない腹腔鏡による手術を積極的に行っており、早期退院も可能となりました。
またステージが進んでいる、もしくは手術後に化学療法を行う患者様は多くいらっしゃいます。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

成人(20歳以上)の肺炎患者様について、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しました。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

【重症度分類基準(A-DROPスコア)】    ※5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 49 9.47 53.53
中等症 199 12.73 78.51
重症 61 15.25 82.51
超重症 28 16.39 81.61
不明 - - -

市中肺炎とは病院外で日常生活をしていた人に発症する肺胞(空気がたまるところ)の急性炎症です。
原因菌の多くは肺炎球菌、インフルエンザ桿菌で、インフルエンザ流行期ではウイルス性の肺炎も頻度が高くなります。
早期に適切な治療を行うため、上記の重症度分類を用いて肺炎の重症度を分類し、外来診療・入院診療・集中治療室(ICU)管理のいずれかを決定します。
成人市中肺炎の重症度分類では中等症の患者様が最多数となりました。
これは当院へ入院される患者様が、70歳代・80歳代の方が多いため、重症度分類の「年齢」に該当することが挙げられます。
また、軽症および中等症の患者数は全体の約8割となり、重症度が高くなるにつれ、平均年齢は上がり、平均在院日数は長くなる傾向にあります。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

脳梗塞の発症日別に、患者数・平均在院日数・平均年齢・転院率を集計しています。

【定義】

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
I63$ 脳梗塞 3日以内 348 21.09 76.89 39.64%
その他 38 21.03 75.03 3.89%

脳梗塞とは、脳の血管が細くなったり、脳血管に血栓(血のかたまり)が詰まったり、また何らかの原因で脳の血のめぐりが正常の5分の1から10分の1くらいに低下し、脳組織が酸素欠乏や栄養不足に陥り、その状態がある程度の時間続いた結果、その部分の脳組織が障害を受け、壊死(えし)してしまったものをいいます。
脳梗塞は発症してから治療開始までの時間が最も重要となります。
発症してすぐに救急車等にて病院を受診し、脳に血液を送るために直ちに治療を開始しなければなりません。
早期に治療を開始しても麻痺等の後遺症が残ることも多く、長期間のリハビリが必要となるため、平均在院日数も必然的に長くなります。
約43%の患者様が転院され、継続してリハビリを行っていらっしゃます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

各診療科別に手術件数の多い症例について、Kコード・名称・患者数・平均術前日数・平均術後日数・転院率・平均年齢を集計し、併せて、当院で実際に使用しているクリティカルパスを載せています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

内科;循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 32 0.00 15.56 3.12% 67.31
K654 内視鏡的消化管止血術 20 3.20 13.45 40.00% 74.50
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 18 3.61 10.28 11.11% 81.17
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 16 1.94 3.81 6.25% 71.50
K386 気管切開術 15 17.73 19.40 100.00% 79.07
内科・循環器内科の手術で最も多いのは、虚血性心疾患(急性心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈ステント留置術であり、当科の手術件数の3割にあたります。
開胸手術をすることなく、主に足の付け根や腕の動脈からカテーテルを用いて行う手術です。
重篤な症例に対し緊急で血管内治療(カテーテルを用いた手術)を行い、早期復帰を目指して医療の提供を行っています。
また、房室ブロックや洞不全症候群に対するペースメーカー移植術(経静脈電極)やペースメーカー交換術も行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術
(長径2cm未満)
85 0.00 1.01 0.00% 65.51
K654 内視鏡的消化管止血術 13 0.23 10.15 23.08% 72.77
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 10 0.60 11.40 10.00% 63.10
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術
(長径2cm以上)
- - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
消化器内科は、小腸および大腸の良性疾患による内視鏡的ポリープ切除術が最も多く施行されており、当科の手術においては67%の施行数です。
次いで、消化管出血に対する内視鏡的消化管止血術や胆嚢疾患に対しての内視鏡的胆道ステント留置術が続きます。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 73 1.33 4.29 0.00% 62.15
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術
(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)
31 0.35 3.48 0.00% 41.32
K6335 鼠径ヘルニア手術 15 1.73 3.27 0.00% 72.20
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 13 1.08 2.62 0.00% 69.31
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 13 5.23 5.85 15.38% 73.46
外科で最も多い手術は腹腔鏡下胆嚢摘出術です 。
外科の全症例の約半数の患者様が手術をされていますが、そのうち腹腔鏡下を用いる手術が約46%です。
当院では化学療法を行われる患者様が多数いらっしゃるため、患者様の負担軽減やQOL(生活の質)の向上の為、 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他)を行う手術も行っております。
その他、大腸癌に対する手術(開腹・腹腔鏡下)は38件、乳癌に対する手術は12件です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 180 2.56 15.38 71.67% 83.68
K0462 骨折観血的手術(前腕) 122 2.80 8.78 27.81% 65.75
K0811 人工骨頭挿入術(股) 83 3.13 16.81 81.93% 83.80
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 54 2.93 10.15 22.22% 60.19
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 47 0.85 2.81 2.13% 57.40
整形外科で多い手術は大腿骨の骨折的観血的手術で、当科の手術症例のうち約23%を占めています。
高齢化社会に伴い、また骨粗鬆症の患者様が増加していることにより、今後も増えていく疾患です。
寝たきりにならないよう、術後早期からリハビリを開始しますが、必要に応じて近隣のリハビリが可能な病院へ転院していただき、継続してリハビリを行っていいただいております。
また、肩関節の腱板断裂による関節鏡の手術も行っており、侵襲性が少ないことから早期退院が可能となっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 37 1.05 6.30 13.51% 32.46
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 13 0.62 6.31 7.69% 30.62
K877 子宮全摘術 - - - - -
K8871 卵巣部分切除術(開腹) - - - - -
K9091ロ 流産手術(妊娠11週まで)(その他) - - - - -
産婦人科では、お産による選択(予定)および緊急帝王切開術が最も多い手術です。
選択・緊急帝王切開術を合わせると、産婦人科手術の約68%を占めています。
母体や胎児の状態を一番に考え、より安心・安全なお産を提供していきます。
また子宮筋腫などの婦人科疾患に対する手術も対応しております。
小児科;新生児内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) - - - - -
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - - -
K145 穿頭脳室ドレナージ術 - - - - -
小児科では、お母さんの妊娠期間の短縮によって低出生体重で出生した赤ちゃんに対する、新生児仮死の蘇生術が多数を占めています。
安心してお産ができるように、小児科医が立ち会い赤ちゃんのフォローを行います。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 67 0.42 14.64 25.37% 79.58
K178-4 経皮的脳血栓回収術 40 0.20 26.35 70.00% 80.05
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 38 1.00 31.58 28.95% 64.89
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 27 9.33 8.78 22.22% 75.48
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 21 0.81 35.00 80.95% 70.71
脳神経外科では慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術が最も多く施行され、当科で約27%を占めています。
慢性硬膜下血腫は、紹介や救急にて多く来院されており、また局所麻酔での手術のため、主に入院当日あるいは翌日に手術が行われています。
超急性期脳梗塞に対して行う経皮的脳血栓回収術などの血管内治療は、適応を迅速に判断し、積極的に施行しています。
糖尿病や高血圧、高コレステロール血症などによる成人病が原因で発症する可能性が高い頸動脈狭窄症に対する頸動脈ステント留置術も、当院で行っている血管内治療の1つです。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) - - - - -
K0151 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術
(25cm2未満)
- - - - -
K0152 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術
(25~100cm2未満)
- - - - -
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) - - - - -
K427 頬骨骨折観血的整復術 - - - - -
外来を含めた詳しい症例実績は、こちらをご参照ください。
泌尿器科(人工透析)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 23 0.35 2.74 30.43% 84.43
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 16 1.00 3.81 0.00% 77.50
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) - - - - -
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)
(電解質溶液利用)
- - - - -
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) - - - - -
泌尿器科は尿路結石や膿腎症が多く、経尿道的尿管ステント留置術が当科手術の約4割を占めています。
膀胱悪性腫瘍に対する経尿道的膀胱悪性手術(TUR-Bt)は、開腹せずに行うため、身体的負担が少ない手術です。
また、透析を行う患者様に対しての内シャント設置術等をも行っております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

この表に示す4つのDPCコードは、医療の質の改善に役立てるため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとしています。
また、アップコーディングなど不適切なコーディングとみなされる確率が高いものです。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 19 0.28%
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 0.28%
異なる - -
n=6,744

播種性血管内凝固症候群や敗血症は、重症な症例を治療する急性期医療機関ではごく自然に治療している疾患です。
これら4つのDPCコードが全くないとすれば、重要な症例を治療している急性期医療機関としては不自然であり、多すぎることもまた治療過程で問題があると考えられます。
入院時は別の疾患であったり、患者様の持病が悪化し、播種性血管内凝固症候群や敗血症などを引き起こすこともあります。
これにより、元々の病気の治療よりも播種性血管内凝固症候群や敗血症等の治療に時間を要する(医療費が多くかかった病気=医療資源を最も投入した傷病名)こととなり、「入院契機と異なる」現象が起きます。
当院においては、肺炎や結腸穿孔(穴があく)、腎不全・腎盂腎炎等によって敗血症を発症する患者様が多くみられます。

手術・処置等の合併症は、手術・処置・検査等に伴う出血であったり、創部の感染(=術後創部感染症、後出血、術後腹腔内・腹壁膿瘍、穿孔など)、術後に行うリハビリでの転倒による再手術(=人工関節脱臼、鋼線の突出、関節プロステーシスの破損)、骨折手術時に挿入した器具のゆるみなど、さまざまな要因があり発生しています。

更新履歴
2020/9/28
病院情報の公表