平成27年度 福岡新水巻病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

【定義】

年齢区分 0歳~ 10歳~ 20歳~ 30歳~ 40歳~ 50歳~ 60歳~ 70歳~ 80歳~ 90歳~
患者数 217 90 249 338 354 559 1102 1402 1720 744

当院は新生児(0歳)における周産期医療(妊娠や新生児等の出産に関連する医療)から、成人・高齢の方まで、幅広い医療の提供を行っています。また、高齢化社会に連動して60代以降の退院患者数が約7割を超えています。
併せて、近年ベッドタウンとして水巻町ならびに水巻町付近の人口が増加している影響により、年々退院患者数は増加しています。24時間365日、患者様のために地域に根差した医療を行っていきます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード

各診療科別に患者数の多い症例(DPC14桁分類)について、DPCコード・名称・患者数・当院の平均在院日数・全国の平均在院日数・転院率・平均年齢を集計し、併せて、当院で実際に使用しているクリティカルパスを載せています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

内科;循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎(手術なし、手術・処置等2なし、定義副傷病なし) 498 12.8 21.69 17.7% 85.8
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) (手術なし、手術・処置等2なし) 334 10.0 14.34 6.3% 71.8
050130xx99000x 心不全(手術なし、手術・処置等1なし、手術・処置等2なし、定義副傷病なし) 151 14.1 6.3 12.6% 82.9
◎ 全2092症例数
当院は、救急の受入れを24時間365日対応しており、呼吸器系疾患が全体の4割を占めています。
高齢の患者様が多く重症化しやすい疾患ですが、ADL低下を防ぐために早期よりリハビリを開始し、早い段階での退院を目標に治療を行っております。
また早期リハビリ介入により平均在院日数の短縮へとつながっています。
3番目以降には狭心症や尿路感染症、めまいと続き、幅広い疾患を治療しています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx03xx0x 小腸大腸の良性疾患(内視鏡的消化管止血術等、定義副傷病なし) 105 2.0 2.76 0.0% 65.6
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎(手術・処置等2なし) 62 5.9 5.50 0.0% 61.9
060350xx99x0xx 急性膵炎(手術なし、手術・処置等2なし) 46 11.0 12.27 2.2% 57.0
◎ 全704症例数
消化器内科では、大腸(結腸)ポリープが多く、疾患に対して行う内視鏡手術は消化器科の中で一番多い手術(47%)となります。
その他の疾患として、潰瘍等による出血に対して内視鏡的止血術や血管塞栓術を行っています。(緊急の場合にも対応しています。)
早期発見・早期治療を目指し、外科との連携によりスムーズに医療の提供を行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx99x50x 結腸の悪性腫瘍(手術なし、手術・処置等25あり、定義副傷病なし) 82 3.0 4.53 0.0% 67.3
060335xx0200xx 胆嚢水腫、胆嚢炎等(腹腔鏡下胆嚢摘出術等、手術・処置等1なし、手術・処置等2なし) 64 5.3 7.84 1.6% 60.4
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞(手術なし、手術・処置等1なし、手術・処置等2なし、定義副傷病なし)  54 6.4 9.17 1.9% 75.5
◎ 全1074症例数
当院の外科で行う手術において、腹腔鏡下を用いる手術が約40%を占めています。
腹腔鏡下で手術を行うことにより、開腹手術に比べ、傷は小さく、また回復が早いため早期の社会復帰が可能となっています。
併せて平均在院日数短縮にも繋がっています。
疾患によっては、術後フォローを地域の病院(診療所)へお願いし、医療の連携に努めています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折(人工骨頭挿入術、肩、股等) 207 21.3 28.70 75.8% 85.4
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(手術なし、定義副傷病なし) 87 5.8 21.52 86.2% 78.8
160760xx97xx0x 前腕の骨折(手術あり、定義副傷病なし) 60 8.3 5.70 5.0% 64.9
◎ 全1136症例数
整形外科は、外傷性疾患が上位を占めており、大腿骨骨折に対する観血的手術が多く(約18%)、緊急手術にも迅速に対応しています。
リハビリテーション科との連携により、早期自立を目標にすることで、自宅復帰を可能にし、引き続きリハビリが必要な患者様には、
近隣の病院をご紹介し、継続してリハビリを行っていただいております。
その他、患者様の希望に沿った治療の提供を行っています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常(子宮全摘術等) 61 6.8 9.94 13.1% 32.3
120170xx99x0xx 早産、切迫早産(手術なし、手術・処置等2なし) 49 20.5 20.87 2.0% 29.3
120170xx01x0xx 早産、切迫早産(子宮破裂手術等、手術・処置等2なし) 25 26.4 31.78 0.0% 31.6
◎ 全288症例数
産婦人科は妊娠等(周産期)の治療が大半を占めていますが、その他婦人科系疾患の治療も行っています。
24時間365日対応しており、併せて当院には様々な診療科があるため、ハイリスクな妊婦さんの治療を可能としています。
また小児科・新生児内科を併設していることで、早く産まれた赤ちゃんへの治療にも対応しています。
産科病棟では、妊婦さんの出産前後の経過観察や、赤ちゃんとの関わり方を含めた指導を行っています。
外来を含めた詳しい症例実績は、こちらをご参照ください。
小児科;新生児内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上)(手術なし、手術・処置等2なし、定義副傷病なし) 61 4.7 6.17 16.4% 0.0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満)(手術なし、手術・処置等2なし) 24 10.4 11.59 4.2% 0.0
140010x299x2xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満)(手術なし、手術・処置等22あり) 16 28.6 27.54 0.0% 0.0
◎ 全217症例数
小児科は、早産により小さく生まれた未熟性の強い赤ちゃんと仮死などの疾患を合併した赤ちゃんをを中心とした治療を行っています。
新生児集中治療室(NICU)・新生児治療回復室(GCU)にて集中的に治療・看護を行いながら、お父さん・お母さんは24時間、いつでも面会できる医療を提供しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満)(手術なし、手術・処置等1なし、手術・処置等23あり、定義副傷病なし) 170 14.8 18.08 24.7% 74.7
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし、手術・処置等2なし、定義副傷病なし) 68 5.1 7.52 13.2% 66.0
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(その他の手術あり、手術・処置等2なし、定義副傷病なし) 65 13.0 10.02 23.1% 77.7
◎ 全924症例数
脳神経外科の症例は、外傷性や脳梗塞が多く、脳梗塞に関しては全体の約37%を占めています。
早期離床を目標にリハビリ介入し、ADLの低下を防ぐことにより、早期退院及びリハビリ施設(介護施設を含む)への転院を可能としています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等、手術・処置等1なし、定義副傷病なし) 18 6.3 6.14 0.0% 51.9
180060xx97xxxx その他の新生物(手術あり) - - 6.84 - -
160200xx9700xx 顔面損傷(その他の手術あり、手術・処置等1なし、手術・処置等2なし) - - 5.79 - -
◎ 全76症例
外来を含めた詳しい症例実績は、こちらをご参照ください。
泌尿器科(人工透析)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍(手術なし、手術・処置等あり) 33 2.7 2.72 0.0% 65.7
11012xxx99xx0x 上部尿路疾患(手術なし、定義副傷病なし) 23 4.3 4.74 0.0% 60.7
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全(手術なし、手術・処置等1なし、手術・処置等2なし、定義副傷病なし) 14 10.6 13.64 21.4% 79.6
◎ 全227症例数
泌尿器科は、前立腺癌の検査を行う患者様が多くいらっしゃいます。
また、結石性や腎盂腎炎など重症型感染症が多く、緊急的な尿管ステントや腎瘻造設を行っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症(手術なし) 26 10.3 11.97 0.0% 70.0
161070xxxxx00x 薬物中毒(手術・処置等2なし、定義副傷病なし) - - 3.58 - -
080030xxxxxxxx 疱疹(帯状疱疹を除く。)、その類症 - - 7.19 - -
◎ 全37症例数
膿皮症とは、化膿性の皮膚の病変です。一般的にはブドウ球菌や連鎖球菌の感染により起こる疾患です。
入院症例の内訳は、蜂窩織炎や丹毒です。
他の疾患にて入院中に発生した皮膚疾患にも対応し、長期臥床により起こる褥瘡の悪化を防ぐべく院内での連携をとっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

さまざまな癌の中で、現在日本における、最も罹患数の多い5つの癌(胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌)について、初発の患者様においてはUICC 病期分類 第7版に基づき病期(ステージ)ごとに、再発の患者様においては患者数を集計をしました。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

【病期(ステージ分類)】
 TNM分類をもとに、癌の進行度と広がりの程度を一度にあらわすことが出来るように作られたものです。
 (T)…癌がどのくらいの大きさ・深さ・広がりになっているか。
 (N)…周辺のリンパ節にどれほど転移しているか。
 (M)…遠隔臓器への転移はあるか。
 癌の病期は、Ⅰ期~Ⅳ期の4段階あり、Ⅰ期は「早期癌」で、Ⅳ期は「進行癌」です。
 Ⅰ期とⅡ期の場合は治療により完治する確率が高いですが、Ⅲ期とⅣ期では治療により完治することは難しくなります。

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 16 - 17 22 - 10 1 7
大腸癌 - 36 62 133 - 26 1 7
乳癌 12 23 13 - - 13 1 7
肺癌 - - - - - - 1 7
肝癌 - - - - - - 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

近年、当院近隣の病院やクリニックからの紹介、定期健診や集団検診等で癌が発見されることが多くなりました。
当院で診断のついた胃癌・大腸癌・乳癌においては早期治療を、肺癌・肝癌においては当院は専門医がいないため初期治療は連携している病院等への紹介を行っています。
治療においては身体へ負担の少ない腹腔鏡による手術を積極的に行っており、早期退院も可能となりました。
また手術後やステージが進んでいる進行癌でも化学療法を行う患者様は多くいらっしゃいます。
なお、乳癌の診断・治療を行う外科医師に女性がいるもの当院の特徴です。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

成人(20歳以上)の肺炎患者様について、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しました。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

【重症度分類基準(A-DROPスコア)】    ※ 5点満点で、1項目該当すれば1点(重症度1)、2項目該当すれば2点(重症度2)

患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 71 7.6 52.9
重症度 1 122 9.2 71.8
重症度 2 90 12.9 79.1
重症度 3 74 15.8 83.5
重症度 4 23 12.4 82.3
重症度 5 - - -
不明 - - -

 市中肺炎とは病院外で日常生活をしていた人に発症する肺胞(空気がたまるところ)の急性炎症です。
原因菌の多くは肺炎球菌、インフルエンザ桿菌で、インフルエンザ流行期ではウイルス性の肺炎も頻度が高くなります。
 早期に適切な治療を行うため、上記の重症度分類を用いて肺炎の重症度を分類し、外来診療・入院診療・集中治療室(ICU)管理のいずれかを決定します。
 成人市中肺炎の重症度分類では重症度1の患者様が最多数となりました。これは当院へ入院される患者様で、70歳代・80歳代の方が多く入院されるため、重症度分類に1つ該当することが挙げられます。また、重症度1および2の患者数は、全体の約56%を占めています。
 重症度が高くなるにつれ、平均年齢は上がり、平均在院日数は長くなる傾向にあります。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

脳梗塞の病型別に、患者数・平均在院日数・平均年齢・転院率を集計しています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 11 4.1 69.1 0.0%
その他 12 3.9 70.5 0.0%
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他
I63$ 脳梗塞 3日以内 307 21.7 76.7 37.5%
その他 51 14.7 74.6 17.6%
I65$ 脳梗塞実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 30 8.8 73.3 3.3%
その他
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他

 脳梗塞とは、脳の血管が細くなったり、脳血管に血栓(血のかたまり)が詰まったり、また何らかの原因で脳の血のめぐりが正常の5分の1から10分の1くらいに低下し、脳組織が酸素欠乏や栄養不足に陥り、その状態がある程度の時間続いた結果、その部分の脳組織が障害を受け、壊死(えし)してしまったものをいいます。
 G45(一過性脳虚血発作および関連症候群)は、一時的に症状は出たものの、短期間で回復された症例です。当然ながら、平均在院日数は短く、転院する患者様はいらっしゃいません。
 I63$(脳梗塞)は、発症してから治療開始までの時間が最も重要となります。発症してすぐに救急車等にて病院を受診し、脳に血液を送るため直ちに治療を開始しなければなりません。早期に治療を開始しても麻痺等の後遺症が残ることも多く、長期間のリハビリが必要となるため平均在院日数も必然的に長くなります。約35%の患者様が転院され、継続してリハビリを行っていらっしゃいます。
 I65$(脳梗塞実質外動脈の閉塞及び狭窄、脳梗塞に至らなかったもの)は、主に内頚動脈が細くなり、脳に十分な血流がいかなくなる可能性があるため、まだ症状はないものの、予防的に治療を行った症例になります。手術としてはステント留置術を主に行っています。
 I66$(脳動脈の閉塞および狭窄、脳梗塞に至らなかったもの)は、頭の中の動脈が閉塞して(ふさがって)いたり、狭窄して(せまくなって)いるために脳に十分な血液が流れなくなる危険性がある症例です。手術の適応があるかどうかを評価し、治療方針を決めています。
 I675(もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>)は、ウィリス動脈輪という動脈で出来る輪を形成する動脈が細くなり閉塞する(ふさがる)ことと、脳の中のもやもやとした細い血管が増殖する症例です。これにより脳梗塞や脳の中で出血を起こす可能性もあります。原因不明疾患のため、根本的治療法が確立されていないため、対症療法(出現する症状に対する治療…後遺症に対するリハビリ等)で治療していきます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード

各診療科別に手術件数の多い症例について、Kコード・名称・患者数・平均術前日数・平均術後日数・転院率・平均年齢を集計し、併せて、当院で実際に使用しているクリティカルパスを載せています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

内科;循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 30 1.2 8.5 3.3% 70.4
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 25 0.0 13.8 12.0% 70.2
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 23 5.6 11.2 13.0% 80.1
◎ 全162症例数
内科・循環器内科の手術で、約40%を占めるのが経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞・不安定狭心症・その他)です。
急性心筋梗塞や狭心症など、重篤な症例に対し緊急で手術を行い、早期復帰を目指し内科・循環器内科一丸となって医療の提供を行っています。
また、ペースメーカー移植術は全体の約14%を占めています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 119 0.2 1.1 0.0% 65.9
K654 内視鏡的消化管止血術 49 0.4 6.6 4.1% 70.2
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 23 2.1 9.2 4.3% 83.7
◎ 全272症例数
消化器内科は、小腸および大腸の良性疾患による内視鏡的ポリープ切除術が全体の47%と多く施行されています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 92 0.9 3.5 1.1% 59.7
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 44 0.4 2.7 0.0% 36.7
K6335 鼠径ヘルニア手術 28 0.9 3.1 0.0% 62.0
◎ 全485症例数
外科で1番多い手術は、腹腔鏡下胆嚢摘出術です。
胆嚢炎を伴う症例が多く、開腹の手術を合わせると117症例と外科手術全体の、約24%となっています。
その他の症例も合わせると、腹腔鏡下での手術は190件でした。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨・上腕・大腿) 209 2.7 18.4 66.0% 81.8
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿・手舟状骨) 126 2.2 13.2 34.1% 64.7
K0811 人工骨頭挿入術(肩、股) 87 4.2 17.7 79.3% 83.2
◎ 全848症例数
整形外科で多い手術は、大腿骨の骨折的観血的手術でした。
高齢化社会に伴い、今後も増えて行く疾患です。寝たきりにならないように、術後は早期にリハビリを開始します。
その他は、肩関節の腱板断裂による関節鏡の手術も多く(年間68件)、侵襲性が少ないことから早期退院が可能となっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 64 2.6 4.9 10.9% 32.4
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 29 7.0 6.1 13.8% 32.4
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 21 0.0 0.0 0.0% 32.0
◎ 全173症例数
産婦人科ではお産による選択(予定)および緊急帝王切開術が最も多い手術です。
これに、前置胎盤合併・早産に対する帝王切開を合わせると、産婦人科手術の6割を占めます。
既往によるものについては、かかりつけの産婦人科との連携をとり、帝王切開術を行い、その後転院をするケースもあります。
母体や胎児の状態を一番に考え、より安心・安全なお産を提供しています。
外来を含めた詳しい症例実績は、こちらをご参照ください。
小児科;新生児内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 14 0.0 23.6 7.1% 0.0
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - - -
K2762 網膜光凝固術 その他の特殊なもの(一連につき) - - - - -
◎ 全23症例数
小児科は新生児集中治療室(NICU)と新生児治療回復室(GCU)病棟のみです。
妊娠期間の短縮によって低出生体重で出生した赤ちゃんに対する、新生児仮死の蘇生術が多いです。
また、血液の性状の異常に関する体外循環も行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 58 0.6 12.3 22.4% 79.7
K178-4 経皮的脳血栓回収術 45 0.0 20.3 51.1% 78.0
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 24 1.0 35.7 79.2% 66.3
◎ 全263症例数
脳神経外科で最も多い手術は、慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術です。
その他の手術より転院が少なく、ご高齢の患者様が多いですが、術後の侵襲も少ないことから早期での自宅退院が可能となります。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹) 12 0.8 5.7 0.0% 52.8
K0302 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(手、足) - - - - -
K0151 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術(25cm2未満) - - - - -
◎ 全72症例数
外来を含めた詳しい症例実績は、こちらをご参照ください。
泌尿器科(人工透析)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 29 1.1 9.1 37.9% 71.6
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 17 1.3 5.7 5.9% 71.1
K610-3 内シャント設置術 10 3.4 12.8 10.0% 68.1
◎ 全87症例数
泌尿器科は尿路結石や膿腎症が多く、経尿道的尿管ステント留置術を行っています。
次に膀胱悪性腫瘍による、経尿道的手術(TUR-Bt)が多く、開腹せず行い、身体的負担が少ない手術です。
透析を行う患者様に対して内シャント設置術が3番目に多くなっています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

この表に示す4つのDPCコードは、医療の質の改善に役立てるため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとしています。
また、アップコーディングなど不適切なコーディングとみなされる確率が高いものです。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報が特定できないように「-」と表示しています。

【定義】

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症(1才以上) 同一 19 0.28%
異なる 13 0.19%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 43 0.64%
異なる - -
n=6,755

 播種性血管内凝固症候群や敗血症は、重症な症例を治療する急性期医療機関ではごく自然に治療している疾患です。
これら4つのDPCコードが全くないとすれば、重要な症例を治療している急性期医療機関としては不自然であり、多すぎることもまた治療過程で問題があると考えられます。
 入院時は別の疾患であったり、患者様の持病が悪化し、播種性血管内凝固症候群や敗血症などを引き起こすこともあります。
これにより、元々の病気の治療よりも播種性血管内凝固症候群や敗血症等の治療に時間を要する(医療費が多くかかった病気=医療資源を最も投入した傷病名)こととなり、「入院契機と異なる」現象が起きます。当院においては、尿路感染症によって敗血症を発症する患者様が多くみられます。
 手術・処置等の合併症は、手術・処置・検査等に伴う出血であったり創部の感染(=術後創部感染症、後出血、術後腹腔内・腹壁膿瘍、穿孔など)、骨折手術時に挿入した器具のゆるみ、術後に行うリハビリでの転倒による再手術(=人工関節脱臼、鋼線の突出、関節プロステーシスの破損)など、さまざまな要因があり発生しています。また、透析を行うために必要なシャントが血栓などで閉塞(つまって)使用できなくなり、その治療目的で入院する患者様も含まれています。

更新履歴
2016/9/29
病院情報の公表
2016/9/30
一部修正